2015年8月12日水曜日

戦後・被爆70年 青年談話

RLZ2015アピール(戦後・被爆70年 青年談話)


70年前の夏、広島・長崎に落とされた原爆は、何十万という市民を殺傷しました。生き延びた被爆者は今も被爆の後遺症に苦しめられています。
戦後・被爆70年の今年、私たちは被爆地に集まり、筆舌に尽くしがたい体験をしてきた被爆者の目を見て、その肉声に耳を傾け、「あの日」のことに思いをはせます。体験を直接聞ける最後の世代である私たちは、被爆者から被爆の実相と「再び被爆者をつくるな」という願いを受け取り、核兵器をなくしたい思いを強くしています。

世界ではここ数年で、核兵器使用の「破滅的な人道的影響」についての議論が大きく広がっています。そこには被爆の実相を語り広げてきた被爆者を先頭にした日本の原水爆禁止運動の成果が結実しています。
今年の核不拡散条約(NPT)再検討会議の場でよびかけられた、核兵器は残虐であり禁止・廃絶すべきだとした「核兵器の人道的結果についての共同声明」には、NPT加盟国の8割にあたる159カ国が賛同するなど、世界の圧倒的多数の国が核兵器をなくそうとしています。
しかし、唯一の被爆国である日本政府はアメリカの核兵器の「抑止力」という脅しを頼りにし、核兵器の存続に加担しています。

日本は第2次世界大戦でアジア諸国を侵略・植民地支配し、多大な被害と損害を与え2千万人をこえる命を奪いました。300万人をこえる日本国民の命も沖縄地上戦や本土空襲、広島・長崎への原爆投下などで奪われました。
戦争体験者・被爆者はこれらの悲惨な体験を経て「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」憲法9条という道を選び取りました。そして日本はこの70年間、戦争をしない国として武力によらない活動で世界からの信頼を得てきました。しかし今、安倍政権は「平和」「安全」の名のもと、海外で他国の戦争に参加できるようにする「戦争法案」を強行に成立しようとしています。武力によって脅され、傷つき、苦しむ人の上に成り立つ平和など、私たちは選びたくありません。未来をつくる私たち青年は、70年前の過去に学び、被爆者たちも歩んできた武力によらない平和の道を選び取りたい。

「戦争法案絶対反対!」「憲法守れ!」「勝手に決めるな!」「民主主義って何だ!」――全国各地で戦争はしないと決めた憲法9条を踏みにじり、被爆者・青年・国民の声に背く安倍政権の暴挙を許さないと、「戦争法案」反対の青年・国民の声と行動が広がっています。未来をつくる私たち青年が過去の惨禍と向き合い、戦争も核兵器もない社会に向けて、今こそ、戦争やめろ 核兵器なくせ!の声をさらに大きくするときです。
 これから生まれてくる後世の人たちが、私たちのことを「戦後80年、90年、100年をつくった世代」「核兵器をなくした世代」と呼ぶような、そんな未来を私たち青年の声と行動でつくっていきましょう。そして今この場から大きな声をあげていきましょう。
「戦争法案絶対反対!」「憲法守れ!」「勝手に決めるな!」「民主主義って何だ!」「戦争やめろ!」「核兵器なくせ!」
2015年8月
リング!リンク!ゼロ参加者一同